• ゲストは三菱一号館美術館の上席学芸員・安井裕雄さん。わずか16点の展示作品に対し、35ページものPDF解説を書き上げるという圧倒的な「熱量」の裏側に迫ります。コレクションゼロから始まった美術館の歴史や、1840年生まれの「同い年」であるモネとルドンの意外な関係性、そして巨匠コローからルドンへの金言まで、情熱溢れるトークをお届けします。
  • Guest Profile

    • 安井裕雄(やすい ひろお) 三菱一号館美術館上席学芸員
      • 1969年生まれ。財団法人ひろしま美術館学芸員、岩手県立美術館専門学芸員を経て、現在、三菱一号館美術館上席学芸員。専門はフランス近代美術。
      • 主な担当展覧会に「モネ―睡蓮の世界」(共同監修、2001)、「シャルダン―静寂の巨匠」(2012)、「ルドン―秘密の花園」(2018)、「全員巨匠!―フィリップス・コレクション展」(2018)、「1894 Visions ルドン・ロートレック展」(2020)など多数。「ルドン―秘密の花園」では第13回西洋美術振興財団賞「学術賞」を受賞した。主な著書に『もっと知りたいモネ―生涯と作品』『モネ作品集』(東京美術)、『ルノワールの犬と猫―印象派の動物たち』(講談社)、『図説 モネ「睡蓮」の世界』「『印象派の誕生 混沌からの出発と豊穣なる遺産 』(創元美術史ライブラリー)」(創元社)、共著に『モネ入門―「睡蓮」を読み解く六つの話』(地中美術館)、『地中美術館』(公益財団法人福武財団)がある。

    Show Notes

    • 三菱一号館美術館について
      • 三菱一号館美術館: 1894年に英国人建築家ジョサイア・コンドルが設計した「三菱一号館」を、当時の設計や製法(型枠成型のレンガなど)に基づき忠実に復元し、2010年に開館した美術館。
      • 高橋明也(たかはし あきや): 初代館長。コレクションがゼロの状態から美術館を立ち上げ、ロートレック作品の一括購入などを通じて現在の基盤を築いた。現在の館長は池田祐子。
      • アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック: 美術館の核となるコレクション。作家の性質が最も色濃く反映される「版画・ポスター」に着目し、開館時に約260点を一括収集した。
    • 小企画展「モネとルドン」について
      • クロード・モネ: 1840年生まれ。印象派を代表する画家。2026年は没後100年のメモリアルイヤーにあたる。
      • オディロン・ルドン: モネと同じく1840年生まれ。象徴主義の巨匠であり、内面世界や幻想を映し出す「黒(ノワール)」の作品群でも知られる
      • ルドンによるモネ批判: 若き日のルドンは批評家として、モネの作品に対し「主題と描き方、画面サイズが合っていない」と辛口の評価を残していた。
      • コローの金言: ルドンが敬愛した画家カミーユ・コローから授かった「不確かなものの傍には確かなものを置いてごらん」という言葉が、彼の幻想的な画風の指針となった。
    • 展覧会情報

    プロデューサーの編集後記

    • 安井さんのトークは、まさに終わりのない物語。16点の展示に35ページの解説を添えるというエピソードは、単なる知識の披露ではなく、作品に対する深い愛情と熱量の現れなのだと実感しました。
    • 印象派のモネと象徴主義のルドン。対照的な二人が同じ「1840年」という時代を共に歩んでいたという視点は、安井さんの解説書を手に会場を歩くことで、より鮮やかに浮かび上がってくるはずです。
    • ルドンがモネを「辛口評価」していたという意外なエピソードも、二人の関係性を多層的に楽しむスパイスになります。ぜひ美術館で、この贅沢な「光と闇」の対話を堪能してください
    番組に関する感想は、 #そろそろ美術の話を で投稿されています。ぜひご覧ください。

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