• 「不器用だから、頑張るしかない」――。有機溶剤アレルギーという逆境から日本画材へと辿り着き、圧倒的な厚塗りと質感で「個の尊厳」を描き出す堀江栞さん。2.4メートルの《キリンの骨格標本》から、名もなき人々の「連帯」を示す肖像画シリーズまで、その創作の深淵に迫ります。
  • Guest Profile

    • 堀江栞(ほりえ しおり)
      • 1992年, フランス生まれ. 2010年, 東京学芸大学附属高等学校卒業.
      • 2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻を卒業.
      • 有機溶剤へのアレルギー症状により, 一貫して膠と和紙, 岩絵具での制作を続けている.
      • 2023年4月〜2026年3月: 多摩美術大学日本画専攻非常勤講師
      • 2026年4月〜:多摩美術大学日本画専攻専任講師

    Show Notes

    • 堀江さんについて
    • 話題に上がった人物・用語
      • √K Contemporary:神楽坂にあるギャラリー。とに~と堀江さんが2021年に初めて出会った場所であり、2026年9月にも個展が予定されている。
      • 五島記念文化賞|公益財団法人 東急財団:2015年に美術新人賞を受賞。この助成により、パリでの滞在制作を実現させた。
      • VOCA展 - 上野の森美術館:2022年に受賞。「現代美術の展望ー新しい平面の作家たちー」として、日本画の枠を超えた現代美術の文脈でも高く評価されている。
      • かたばみ書房:2027年刊行予定のエッセイ集の版元。成相肇さんは本番組の過去ゲストでもあり、ユニークな本を手がける出版社としての縁が語られた。
      • ARToVILLA:大丸松坂屋百貨店が運営するアートメディア。とに~が推薦人となり、堀江さんを「逆境に強い(コンバートした)作家」として紹介したキャプションのエピソードが登場
    • 展覧会・出版情報
      • 個展「堀江栞(タイトル未定)」: 2026年9月、神楽坂の√K Contemporaryにて開催予定。
      • 記録集『堀江栞:私を数える』: 2026年1月〜2月に第一生命ギャラリーで開催された個展の展示記録集。刊行準備中。
      • 初のエッセイ集: 2027年2月末、かたばみ書房より刊行予定。刊行記念イベントも各地で計画中。
      • 画集『堀江栞 声よりも近い位置』: 2022年、小学館より刊行。版元在庫切れだが、個展会場等での販売が予定されている。

    プロデューサーの編集後記

    • 油彩を断念せざるを得なかった「アレルギー」という逆境を、五島記念文化賞によるパリ滞在や日本画材への転換(コンバート)によって力強い表現へと昇華させた堀江さん。多摩美術大学で「不器用」と自称しながらも、《キリンの骨格標本》のような大作を書き上げた執念が、現在の唯一無二の質感に繋がっているのだと実感しました。
    • 2026年9月のルートK Contemporaryでの個展、そして2027年にかたばみ書房から出る初のエッセイ集など精力的な活動を応援したくなります。
    • 再現不可能と言われるほど塗り重ねられた「色」と言葉が、閉塞感のある現代において、誰かの痛みに寄り添う「連帯」の力になることを確信した回でした。
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